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もうちょっと「雑」に生きてみないか 和田秀樹 要約

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はじめに

本書は人生に疲れを感じている人にエールを送ることが目的です。

雑に生きるということは不真面目でいいとか、適当でいいとか、そういうことではありません。もっとゆとりを持って楽しむような生き方です。完璧を目指さず、時には負けることもあるし、できないこともあります。今でなくても、明日頑張ればいいいし、そういう考え方をすれば心が楽になります。雑に生きることは強く生きることに通じています。

第一章 自分でも気がついていない思い込みがある

「こうしなくちゃ」とか「こうあるべきだ」という堅苦しい考え方が染みついていてそれ以外のことは考えられない人が多いです。どの考えも正しくて、その通りですが、「そうもいかないときがある」という逃げ道を作っても良いのではないでしょうか。特に問題なく、なんとなく収まってしまうこともあるでしょう。雑にならない人はそうは考えません。「やらなくちゃ」と考えてどんどん苦しくなるのです。

雑に生きられない人の特徴は素直に負けを認めません。負けを認めない人ほどいつも負けを意識することになります。そうすると気持ちの休まる時がありませんから楽に生きられないのです。

「全部できなきゃ」は、苦手なことでもなんとか克服しようと考えます。そういう考えは往生際が悪いです。根本的に真面目な性格なのです。あっさり諦めた方が気持ちはスッキリします。

真面目な人を応援したくなりますが自惚れを感じてしまうのも事実です。

なぜなら「諦めてはいけない」と考える人は「私はなんでもできるはずだ」と思っているからです。結局は自分を完全な人間だと思っていることになります。

仕事がつらい、人間関係が辛いといった悩みは沢山の人が抱えています。そんな状況でも頑張っている人はその人の道徳観のようなものが反映されています。

介護でも真面目な人ほど頑張ります。「子供が親の面倒を見るのは当たり前だ」と考えてぎりぎりまで頑張り通します。介護は際限のない世界ですから雑に生きられない人ほど献身的になって自分を追い込んでしまいます。介護疲れで鬱になったり、共倒れが一番怖いです。

雑になれない人は全てに目が行き届き、細かいところまで気が付くイメージですが実はそうとは限りません。自分のこだわり以外の事は全然見えていないことが多いです。これは部分しか見えていなく、全体を忘れています。

雑でもうまくいく人は「こっちがだめならあっち」と選択肢の広さがあります。一つの道でつまずいても別の道を選んで進んでいけます。つまり雑になれるということはたくましく生きていける、本当に大事なものを見失わないです。

「他人に迷惑をかける」という考えも雑になれない人の特徴です。他人の気持ちに敏感な人の特徴かもしれません。

「休んだらみんなに迷惑をかける」という人には、会社という組織は一人くらいの穴は埋められますし、そういう事態を予測して成り立っています。なのであなたが休んでも代わりを務める人はいます。雑になれない人はそのことに気づきません。「私がいないと組織は機能しなくなる」という考えです。そこにやはりうぬぼれがあります。

今より雑に生きても物事は前に進みます。一番大事なのは自分を大切にすることです。そのことに気づきましょう。

第二章 遠くを見よう、未来を考えよう

雑になれない人が持ついくつかの思い込みは「今がすべて」という考えです。近視眼的な考えが染みついています。そこから抜け出すには今に執着しないことです。もっと遠くを見る習慣をつけることです。周囲や全体を見たり先の事を考える習慣を付けましょう。

雑になれない人は「今までできたことは、これからもできる」と考えがちです。真面目過ぎるくらい真面目ですから与えられた課題を完璧にやり遂げようとしますし、実際にやり遂げてきました。その度に「やればできる」という思い込みがしみこみます。39歳までに一番命を落とす病がうつ病です。頑張りすぎる人ほど直線的な人生しか描けず、それが壊れた時にどう生きていけばいいのか一切の希望を失ってしまうからです。

諦めた先にも道は続いています。今はただの通過点です。

そう考えることが出来れば、近視眼的な生き方から抜け出すことは可能です。

色々あってこそ人生です。

第三章 雑に生きても世の中は許してくれる

雑になれない人はどこか堅苦しい思考パターンにはまり込んでいます。気持ちの余裕がなくなっていることが多いです。

「私は期待されている」という思い込みは実際は違います。誰も期待していないのに本人が勝手にそう受け止めてしまっています。そこにもうぬぼれがあります。

ところが本当にどうしようもなくなって休んだ時に自分の思い込みが間違っていたことに気づきます。周囲の人は無力ではありません。安心して任せて良いのです。

行き過ぎた真面目さは長所でなく短所になっているかもしれません。刷り込まれた美徳に苦しまないでください。

第四章 気の休まらない生き方にサヨナラしよう

AIが本格的に仕事に進出してくると私たちは今の価値観を根底から変えないといけなくなるでしょう。AIには完全さで絶対に勝てないのです。AIに任せるところは任せて、ある程度雑に生きるくらいでないと凄く息苦しい時代になります。真面目な人間ほどAIの時代に適応できなくなると思います。

真面目さを否定しているわけではありません。基本的に真面目なことはいいことです。どんな雑な人でも真面目になるときがあるからです。つまり雑になれる人のほうが多様性があるし、寛容だということです。

第五章 マシなら良い方、マシなら前進

マシと思えば「いま」に対して気楽に向き合えます。マシを言い出せばほとんどの事は許せるし、及第点が付きます。雑になれない人はマシを受け入れないでしょう。マシを受け入れて「まあいいか」と考えるとすごく楽になります。

マシという考え方は動く弾みをつけてくれます。やらないよりマシと考えれば気楽に手をつけることが出来るし、完璧にこだわらなくてすみます。とりあえずやってみようという積極さにもつながります。

マシという考え方が出来ると、その狭い人生から抜け出すことが出来ます。

自分をいつも緊張状態に置いていると本当に大事なところで頑張れなくなります。

第六章 自分の物差しは他人に通じない

雑になれない人は責任感が強いです。だからどんな組織でも、みんなに信頼されます。でも、みんなに好かれるでしょうか?どちらかと言えば煙たがられる傾向があります。「堅い」「細かい」「融通が利かない」といった理由で敬遠されます。むしろ雑になれる人の方が人気があります。

雑になれない人はどこか他人を威圧するような雰囲気があります。無意識の押しつけがましさがあります。

雑になれない人は世間話や雑談が苦手な傾向があります。その理由は自分の物差しを持ち出せないからです。

あなたが頑張り屋さんなのは周りの人はわかっています。つまりあなたの物差しを受け入れているのです。だからあなたも人にはそれぞれの物差しがあることを受け入れてください。

これからは自分の物差しを絶対視してもやっていけない時代になります。ダイバーシティ「多様性」がこれからの日本企業の大きな課題とされています。あなたが今の物差しから自由にならない限り時代に取り残されていきます。

あなたが雑になるタイミングは今です。

人と人は弱みを見せあって生きてもいいのです。

自分の弱さを隠そうとしないでください。

泣いてもいいし、へこたれてもいいし、理不尽なら怒ってもいいのです。

時には感情を表に出してみてください。

すると確実にあなたは変わります。

まとめ

本書を読めば真面目過ぎるあまり自分で自分を苦しめていることに気づき、そうじゃなくてもいいんだよと教えてくれます。なんでも完璧にしてしまうのは時代的な教育や刷り込みによるところもあり、知らずに自分に殻を作ってしまっていることが分かります。

著者 和田 秀樹 精神科医

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